当院の婦人科の特徴
当院では、(1) 月経困難症や月経前症候群の診断と治療、(2) 無月経や月経不順の診断と治療、(3) 細菌性腟症や子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患といった婦人科感染症の診断と治療、(4) 婦人科良性腫瘍の診断と治療、(5) 婦人科悪性腫瘍の診断、(6) 更年期障害の診断と治療、(7) 骨盤内臓器脱 (子宮脱)・尿失禁の診断と治療、(8) 不妊症の診断と治療、(9) 子宮がん検診、(10) ブライダルチェック、(11) 避妊相談や月経の移動といった一般婦人科全般について対応できる人材と設備を擁しており、近隣の病院と連携をとりながら患者様に安心していただける診療の提供を目指しております。
※原則として保存的治療のみの対応となり外科的治療 (手術)が必要となる場合は近隣の病院に紹介させていただいておりますが、子宮頸がんの前癌病変である子宮頸部異形成に対する精密検査 (コルポスコピーおよび生検)や頸管ポリープの切除術は実施しております。
※CT/MRIによる精査が必要な場合には近隣の病院での撮像を依頼しております。
※不妊治療についてはタイミング指導や人工授精は実施しておりますが、体外受精は実施しておりません。
当院で診る婦人科の
主な症状
- 月経困難症状
(生理痛がひどい、月経量が多い、月経期間が長い、貧血症状があるなど) - 無月経、月経不順
(月経が3ヶ月以上こない、月経がなかなかこない/月経がすぐくるなど) - おりものの異常
(量の増加、色調の変化、臭いなど) - 外陰部のできもの、かゆみ、痛み
- 下腹痛・不正性器出血
(閉経後の性器出血や予定していない性器出血など) - 更年期症状
(ホットフラッシュやのぼせ、動悸、イライラ、倦怠感、頭痛、関節痛など) - 子宮の下垂感・尿もれ、
頻尿 - 子宮がんが気になる (子宮がん検診異常)
- 性感染症が気になる
- なかなか妊娠しない
- 避妊したい、月経をずらしたい
当院で診る婦人科の
主な疾患
- 月経困難症
- 月経前症候群
- 無月経、月経不順
- 子宮筋腫・腺筋症・ポリープ
- 子宮内膜症
- 子宮頸部異形成
- 細菌性腟症
- 骨盤内炎症性疾患
- 更年期障害
- 子宮脱
- 尿失禁
- 不妊症
- がん検診
- ブライダルチェック
- 避妊相談、月経移動
婦人科でする検査の総論
内診を行い子宮や附属器 (卵巣と卵管)に圧痛や腫大などの異常がないか診察します。腟鏡診 (クスコ診)で子宮腟部 (ポルチオ)や腟内に出血や腫瘍、帯下の異常がないか診察します。必要であれば洗浄や止血などの処置、子宮がん検査や細菌培養検査などの各種検査を実施します。経腟超音波検査で子宮や附属器に異常がないか診察します。性交渉の経験がない方などは経直腸での診察となることがあります。
婦人科でする保存的(内科的)治療の総論
月経困難症や月経前症候群など月経に伴う諸症状に対して、対症療法 (鎮痛薬や止血剤など)、漢方療法、ホルモン剤 (ピルやGnRHアゴニスト/アンタゴニスト、ミレーナ®)による月経コントロールを行います。
細菌性腟症や子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患などの婦人科感染症に対して、腟内洗浄や抗菌薬の投与などを行います。治療の参考にするため腟内の細菌培養検査や淋菌・クラミジアのPCR検査などを実施します。更年期障害に対して、対症療法や漢方療法、ホルモン補充療法、エクオールの内服を行います。症状によりこれらを組み合わせていきます。骨盤臓器脱 (子宮脱)に対して、骨盤底筋体操の指導やリングによる保存的加療を行っています。不妊症に対して、一般不妊治療としてタイミング療法や人工授精が行われます。これらの治療ができない場合や繰り返しても妊娠が成立しない場合は体外受精が行われます。卵巣良性腫瘍に対して、3~6ヶ月ごとに経過観察をします。サイズの増大などをフォローします。ある程度の大きさであれば破裂や捻転の可能性も考慮し、手術をお勧めする場合があります。子宮および卵巣悪性腫瘍に対して、局所療法と全身療法を組み合わせた集学的療法が行われます。手術療法、放射線療法、ホルモン療法、分子標的治療薬、化学療法が治療となります。どの治療になるかは臨床病期、腫瘍の特徴により個別化されます。