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ホットフラッシュ・のぼせ

ホットフラッシュ・
のぼせとは

ホットフラッシュ・のぼせとはホットフラッシュとは更年期症状の代表的な症状で上半身だけが急に熱くなり、発汗やほてりなどを伴うのぼせ症状のことを言います。一日に何回も出現しますし、真冬でも突然顔と頭が熱くなって、汗をかくので人前にでるのが恥ずかしくなる方もいらっしゃいます。更年期症状の中では血管運動神経症状に分類されます。

ホットフラッシュ・
のぼせの原因

原因はエストロゲンの欠落です。

ホットフラッシュ・
のぼせの症状

ホットフラッシュ・のぼせの症状

  • 突然顔や頭が熱くなり、大量の汗がでる
  • カーっと頭に血が上る
  • 赤面したように顔がほてる
  • 夜中に大量の汗をかく
  • のぼせたように頭がぼーっとする

などがよく言われる症状です。

ホットフラッシュ・
のぼせの検査

ホットフラッシュ・のぼせの検査

ホットフラッシュ・のぼせは更年期症状の代表的な症状であり、これにより生活に支障をきたしている場合を更年期障害と呼びます。更年期障害は除外診断であり、更年期障害を直接診断できるような検査はありません。女性ホルモンの数値は参考にはなりますが、個人差が大きいためあくまで補助診断として使用します。また多種多様な症状を示すのが特徴であり、それらの症状が器質的疾患によって引き起こされている可能性があります。症状が強い場合や更年期障害に対する治療が有効でない場合は鑑別診断を行う必要があります。つまり、同じような症状を引き起こす別の病気がないかを調べます。場合によっては各専門科への紹介が必要となることがあります。特に甲状腺疾患やうつ病は鑑別疾患として重要であり、注意が必要です。

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のぼせの治療

ホットフラッシュ・のぼせには、エストロゲンの欠落が原因ですのでホルモン補充療法 (Hormone replacement therapy: HRT)が有効です。HRTでは子宮がある方にはエストロゲンとプロゲステロンの2剤を併用します。エストロゲンのみの投与ですと子宮体癌のリスクが上昇することが知られており、プロゲステロンの併用により子宮体癌の予防を行います。一方で子宮全摘出後など子宮がない方にはエストロゲン単剤でのHRTを行います。エストロゲン製剤にはテープ、ジェル、内服といったいくつかの剤型があります。テープやジェルでは、内服と違って皮膚から吸収されて血中へ移行するため、肝臓への負担が少ないこと、中性脂肪増加作用がないこと、静脈血栓塞栓症のリスクが少ないことなどがメリットとして挙げられます。一方で、テープやジェルでは皮膚炎をきたすことがあるため、皮膚が弱い方には内服をおすすめすることがあります。プロゲステロン製剤にもいくつか種類がありますが、当院で主流なのはル・エストロジェル®+デュファストン®の組み合わせです。ル・エストロジェル®は塗布剤になっており、1~2プッシュを毎日腕などに塗布していただきます。また、投与方法として周期的投与法と持続的投与法があります。どの製剤をどのように使用するかはそれぞれの患者様への有効性や副作用を考えたうえで検討していきます。更年期障害の治療開始前と後で簡略更年期指数(SMI)をチェックしていただき、点数がさがっていれば効果ありと判断できます。HRTが行えない状況として、喫煙者・重症の高血圧・妊娠・手術・片頭痛(慎重投与)・乳がん(既往、治療中)・子宮内膜癌・子宮肉腫・血栓症・心疾患・脳卒中・活動性の肝疾患・原因不明の不正性器出血などをお持ちの方が挙げられます。