女性内科について
女性内科とは、内科でも特に女性の体質、ライフスタイルを考慮した診療を行う診療科です。骨粗しょう症、更年期障害、甲状腺疾患、膀胱炎・尿失禁など、女性に多い病気を中心に、内科全般の病気や症状に対応します。
- 発熱、鼻水・鼻詰まり、頭痛、倦怠感など風邪症状のある方
- 下痢・便秘、痔などのデリケートな症状を相談したい方
- 更年期障害、甲状腺疾患、膀胱炎・尿失禁など女性に多い病気でお悩みの方
- 女性医師の診療を希望している方
- 婦人科疾患の病気も気になる方、検査を受けたい方
女性ならではのお悩みについても十分に配慮した診療を行いますので、症状の程度に関わらず、お気軽にご相談ください。
女性内科で対応する症状
- 発熱、鼻水・鼻詰まり、頭痛、倦怠感
- 腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘
- 肛門の痛み、出血、できもの
- 排尿時の痛み、デリケートゾーンのかゆみ
- 頻尿、尿漏れ、血尿
- 冷え性、貧血
- イライラ、多汗、ホットフラッシュ
- めまい、耳鳴り、立ちくらみ
- 肌荒れ、湿疹、乾燥肌
- 乳房、女性器の気になる症状
- 骨密度の低下が心配
女性内科で対応する疾患
高血圧
慢性的に血圧が高くなってしまう病気です。生活習慣の乱れや体質の遺伝などを原因とする「本態性高血圧」と、ホルモン分泌異常や疾患、薬の副作用などを原因とする「二次性高血圧」に分けられます。いずれの場合もほとんど症状なく動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中などの命にかかわる疾患のリスクを高める危険性があります。
糖尿病
インスリンの分泌が不十分になる、働きが低下することで血糖値が高い状態が続く病気です。生活習慣の乱れを主な原因とする「2型糖尿病」と、自己免疫を原因とする「1型糖尿病」に大きく分けられます。症状に乏しい病気ですが、進行すると、のどの渇き、頻尿、体重減少などの症状が現れます。また心筋梗塞や脳卒中に加え、神経障害・網膜症・腎症といったQOLを大きく低下させる疾患のリスクも高めます。
脂質異常症(高脂血症)
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)や中性脂肪が多すぎる、あるいはHDLコレステロール(善玉コレステロール)が少なすぎる状態です。ほとんど無症状のまま進行し、動脈硬化を加速させます。糖尿病を合併しているケースも少なくありません。主な原因は、食べ過ぎ・飲み過ぎ、脂っこいものの摂り過ぎ、喫煙、肥満、運動不足など生活習慣の乱れです。高血圧や糖尿病と同様に、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めます。
骨粗しょう症
主に加齢を原因として、骨がもろく、折れやすくなる病気です。閉経後の女性は、エストロゲンの分泌量が低下するため、特に骨粗しょう症のリスクが高まります。症状が悪化すると、つまづいて手をついただけで骨折する、大きな咳をして肋骨が折れる、気づかないうちに背骨を圧迫骨折するといったこともあります。ご高齢になると、骨折によって安静が必要になり、それが寝たきりのきっかけになるというケースも少なくありません。骨折が起こる前に治療を開始することが大切になりますので、50歳までに一度当院で骨密度の検査を受けることをおすすめします。
更年期障害
45~55歳くらいの閉経前後の10年を一般に更年期と呼びます。女性は特に閉経を境にエストロゲンの分泌が急激に低下するため、心身がその変化についていけず、さまざまな症状を引き起こすことがあり、これを更年期障害と言います。多汗、ホットフラッシュ、頭痛、肩こり、関節痛、倦怠感、動悸、手足のしびれなどの身体の症状だけでなく、イライラ、不安感、不眠、意欲・関心の低下など、心の症状も見られます。更年期に原因の分からない心身の症状が続く場合には、更年期障害を疑い、当院にご相談ください。
便秘
女性は男性と比べ、便秘になる人が多いと言われています。その理由としては、腹筋の強さの性差が挙げられます。また、男性と比べると職場などでトイレに立てない(便意を我慢してしまう)機会も多くなることも、多少なりとも影響しているものと考えられます。さらに、月経期間には黄体ホルモンの分泌によって、腸管運動が抑制されることも、便秘の原因となります。便秘は、大腸がんなどの病気を原因として起こることもあります。また体質的なものであっても、生活習慣指導などによって改善が期待できます。便秘が続いている方は、放置せずお気軽に当院にご相談ください。
痔
便秘になると、便の水分量が少なくなり、硬い便が出ます。硬い便、そしていきむ習慣は、どちらも切れ痔やいぼ痔の原因となります。排便時の出血(通常は少量です)、肛門の痛み、いぼ、膿などの痔の症状でお悩みの方は、当院にご相談ください。生活習慣指導を含めた治療により、再発リスクの低減にも努めます。
甲状腺疾患
甲状腺疾患とは、「甲状腺」という臓器で起こる病気の総称です。
中でも頻度が高いのが、甲状腺ホルモンの分泌が過剰になる甲状腺機能亢進症と、反対に少なくなる甲状腺機能低下症です。
甲状腺機能亢進症では頻脈・体重減少・手足のふるえ・多汗・暑がり・疲れやすい・眼球突出といった症状が、甲状腺機能低下症では徐脈・体重増加・むくみ・乾燥肌・寒がり・動作緩慢といった症状がそれぞれ見られます。さまざまな症状を伴うことから、とても辛い想いをされている方が少なくありません。また、好発年齢が、更年期頃と重なっており、更年期障害だと思い受診されたところ、甲状腺疾患だったケースも見られます。適切な治療を行うことで、見違えるほど元気になることも期待できますので、当てはまる症状がございましたらお気軽に当院にご相談ください。
膀胱炎・尿失禁
女性は男性と比べ、尿道が短いため、細菌が膀胱に感染し炎症を起こす膀胱炎のリスクが高くなります。特に、疲労、ストレス、風邪などによって免疫力が低下している時は、注意が必要です。症状としては、排尿時の痛みや違和感、頻尿、残尿感、血尿などが挙げられます。同じ理由で、尿失禁も男性より起こりやすくなります。尿失禁は、急な強い尿意によって間に合わなくなる「切迫性尿失禁」、くしゃみやいきみなどの膀胱が圧迫されることで尿漏れをきたす「腹圧性尿失禁」などに分類されます。それぞれ、適切な治療・トレーニングを受けることで改善が可能です。
禁煙外来
健康・美容のためにタバコをやめたいという女性のため、禁煙外来にも対応しております。心理的依存、吸わない時の離脱症状を伴うニコチン依存症は、医師やお薬の力を借りることで、克服できる可能性が高くなります。ただスケジュールを組みお薬を処方するだけでなく、やめる時の辛さ、禁煙成功という目標を医師・スタッフが共有し、身体と心に寄り添った治療を提供します。2020年からは、加熱式タバコを吸う方にも保険での禁煙治療ができるようになっています。