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外陰部のかゆみやできもの

外陰部のかゆみ・
できもので
お悩みの方へ

外陰部のかゆみ・できものでお悩みの方へ女性の腟口、尿道口、陰核、小陰唇、大陰唇、肛門周囲を含んだところを「外陰部」と言います。この外陰部でしつこいかゆみ、できものが生じた際には、何らかの病気と考え、婦人科をご相談ください。できものが小さくなった場合も、「自然に治った」と自己判断せず、必ず医師の診断を受けましょう。原因が性感染症にある場合には、パートナーの感染も疑われますので、受診を勧めてください。

外陰部のかゆみの
原因と疾患

外陰部のかゆみの原因と疾患

まず外陰部のかゆみについてですが、原因となるのは主に感染症、かぶれがあります。それぞれ、詳しくご紹介していきます。

感染症

クラミジア(クラミジア感染症)

主に性行為によってクラミジア・トラコマチスという細菌が感染し、発症する病気です。女性の場合、多くは無症状のまま進行しますが、外陰部のかゆみ、不正出血、おりものの異常が見られることがあります。放置していると、子宮頸管炎や子宮内膜症、卵管炎などの原因となることもあります。

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梅毒

梅毒トレポネーマという細菌が性行為によって感染し、発症します。外陰部のかゆみやしこりが現れ、その後無症状の期間を挟んで赤いバラのような発疹(バラ疹)が現れます。さらに放置していると、心臓・脳・神経まで障害され、危険な状態へと陥ります。症状が治まっても、感染は続き、進行しています。また、胎内感染を起こす病気でもあり、症状に気づいた時点で受診してください。

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淋病(淋菌感染症)

主に性行為によって淋菌に感染し、発症します。淋病とも呼ばれます。女性のほとんどは無症状ですが、外陰部のかゆみ、おりものの異常が認められるケースもあります。

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尖圭コンジローマ

性行為によってヒトパピローマウイルスに感染し、免疫力が低下した時に発症します。外陰部や腟・子宮頸部に、鶏のとさかのように尖ったイボが発生します。また、おりものの異常(量が多い)が見られることもあります。通常、イボに痛みはありません。

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トリコモナス膣炎

腟トリコモナス原虫が性行為、あるいはタオルの共用・便座やお風呂を経由して感染し、発症します。外陰部や腟のかゆみ、おりものの異常(泡状、黄緑色など)といった症状が見られますが、無症状のケースも少なくありません。放置していると、子宮内膜症や卵管炎、不妊、早産の原因となることもあります。

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性器ヘルペス

性行為による単純ヘルペスウイルス1型・2型の感染によって発症します。外陰部の腫れや赤み、痛み、かゆみ、水ぶくれなどの症状を伴います。水ぶくれが破れると、強い痛みを感じます。特に初感染時に症状が強く現れます。

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腟カンジダ

皮膚や口内、消化管、腟などにいる常在菌であるカンジダ菌が、免疫力が低下した時に活発化して発症します。腟や外陰部のかゆみ、ヒリヒリ感、おりものの異常(白くポロポロしている、量が多いなど)が見られます。

毛じらみ

毛じらみという寄生虫に感染する病気です。主に性行為で感染します。また、タオルなどを介してよく家族間で感染が広がります。陰毛に感染した場合、外陰部にかゆみが生じます。発疹や赤みは見られません。

いんきんたむし

主に足で起こる「水虫」の原因である白癬菌が、股間に感染・増殖することで発症します。主に、性行為、共同浴場、タオルの共用で感染します。外陰部を含めた股間の激しいかゆみ、赤い発疹、水ぶくれなどの症状が見られます。

かぶれ

かぶれは正式には「接触皮膚炎」と言います。皮膚であればどこにでも起こり得ますが、外陰部の場合は下着の締め付けや下着との摩擦、あるいは生地が肌に合わないことを原因とします。外陰部のかゆみ、赤み、ブツブツなどの症状が見られます。

外陰部のできもの・
痛みの原因と疾患

外陰部のできものや痛みの原因疾患について、ご紹介します。

毛嚢炎、毛包炎

毛穴、小さな傷などから細菌が入り込み、炎症を起こします。剃毛が原因になっていることも少なくありません。赤い腫れ、痛み、かゆみなどの症状が見られます。膿を伴うこともあります。

バルトリン腺嚢胞

ブドウ球菌や大腸菌、クラミジア・トラコマチスの感染を主な原因とします。腟の出口の左右にあるバルトリン腺が閉塞することで、腫れや膿疱ができます。その他、痛み、発熱などの症状も見られます。

性器ヘルペス

性行為によって単純ヘルペスウイルス1型または2型に感染することで発症します。外陰部の腫れや赤み、水ぶくれやかゆみなどの症状が見られます。水ぶくれが破れると、激しく痛みます。

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尖圭コンジローマ

ヒトパピローマウイルスに感染し、免疫力が低下した時などに活発化し、発症します。外陰部や腟などに、先の尖ったイボができます。ただしこのイボに、痛みやかゆみはありません。その他、おりものの量が多くなるなどの症状が見られます。

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梅毒

近年、若い世代での感染が広がっています。梅毒トレポネーマの性行為による感染を原因とします。外陰部にしこりやかゆみが現れ、無症状の時期を挟んで、バラ疹という特徴的な赤い発疹が発生します。放置していると、心臓や脳、神経、血管が障害されます。

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尿道カルンクル

尿道の出口にできる良性のできものです。少量の出血、かゆみ、痛みといった症状を伴います。繰り返しの尿意の我慢などが原因と考えられます。主に、更年期以降の女性に見られます。

外陰がん

外陰部にできる悪性腫瘍です。初期には症状がありませんが、進行するとかゆみや痛み、熱感、出血、色素沈着といった症状が現れます。

膀胱炎

膀胱が細菌感染し、炎症を引き起こす病気です。女性は男性より尿道が短いため、膀胱炎が起こりやすくなります。排尿時痛、頻尿、残尿感、血尿などの症状が見られます。

尿道炎

尿道が細菌感染し、炎症を引き起こす病気です。淋菌やクラミジア・トラコマチスが原因になることもあります。症状としては、排尿時痛、頻尿、かゆみ、ムズムズ感などの症状が見られます。尿道から、膿や分泌物が出ることもあります。