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生理痛・生理不順

生理痛

生理痛とは

生理痛とは生理 (月経)とは「約1ヶ月の間隔で起こり、限られた日数で自然に止まる子宮内膜からの周期的な出血」と定義されています。この出血は子宮が収縮することにより古い内膜を排出することで起こりますが、この子宮の収縮や出血が子宮頸管を通過する刺激が生理痛として感じられます。症状の強さは個人差が大きく、また子宮頸管の狭窄や子宮筋腫・腺筋症・ポリープ、子宮内膜症といった器質的な疾患によっても強くなることがあります。

生理不順

生理不順とは

生理不順とは

生殖年齢の女性で月経周期の正常範囲は25-38日 (平均28日)であり、月経周期が25日未満を頻発月経、39日以上を稀発月経と言い、3ヶ月以上月経がない場合は無月経と言います。また月経持続日数の正常範囲は3-7日とされており、2日以下の場合を過短月経、8日以上持続する場合を過長月経と言います。これらの定義に当てはまらない場合や、規則的な月経が来ない場合を生理不順と言います。生理が遅れる、生理が来ないと言った症状で受診される方がいらっしゃいます。

生理不順の原因

生理不順の原因

生理不順の原因の多くはホルモンバランスの乱れであり、ストレス、疲れ、睡眠不足などから生理不順となることがあります。また思春期で周期的な月経が確立されていない場合や更年期でホルモンバランスに変化が起きている場合もこれに当てはまります。最近では排卵しづらい体質として多嚢胞性卵胞症候群が注目されており、この場合稀発月経となることが多いです。また多嚢胞性卵胞症候群と診断された方は糖尿病や子宮体癌などのリスクが高いことが報告されており生活習慣に気を配ることが重要ですし、ホルモン剤などを使用して定期的に (少なくとも3ヶ月に一回は)消退出血を起こすことが必要です。その他、子宮筋腫・腺筋症・ポリープといった器質的な疾患や子宮内腔の癒着により生理不順を起こすことがあります。妊娠や婦人科がん (子宮体癌や子宮頸癌など)、婦人科感染症 (クラミジア頸管炎など)などによる不正出血を生理と間違えている場合もありますので、しっかりと鑑別することが大切です。

生理不順の検査・診断

問診、内診、エコー検査、子宮がん検査、尿検査、血液検査、画像検査などを必要に応じて実施します。妊娠や婦人科がん、婦人科感染症などによる不正出血の場合、治療が異なりますので慎重に判断する必要があります。

生理不順の治療

生活習慣の改善や漢方療法、ホルモン剤による保存的治療と子宮全摘術などの外科的治療がありますが、症状や、思春期か更年期か今後妊娠を希望されるかなどのライフステージによっても使用する薬剤や治療方針が異なってきます。しっかり相談して方針を決めていきましょう。