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月経困難症

機能性月経困難症

機能性月経困難症とは

機能性月経困難症とは

月経困難症は月経期間中に月経に随伴して起こる病的症状のことを指し、下腹痛、腰痛、腹部膨満感、嘔気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、イライラ、下痢、憂うつの順に多く見られることが報告されていますが、必要に応じて問診、内診、エコー、画像検査などを実施しても子宮筋腫・腺筋症・ポリープ、子宮内膜症などの明らかな原因がない場合を機能性月経困難症と言います。

機能性月経困難症の
原因

初経後2-3年より始まり、月経の初日や2日目頃の出血が多い時に強く症状が出ることが多いです。痛みの性質は痙攣性/周期性で、子宮頸管の狭小やプロスタグランジンなどによる子宮の過収縮が原因です。

機能性月経困難症の
治療

月経困難症の発生には分泌期内膜で産生されるプロスタグランジンの関与が大きいので、プロスタグランジンの合成阻害薬であるロキソプロフェンやジクロフェナクなどの非ステロイド抗炎症薬 (NSAIDs)が有効です。また当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸、芍薬甘草湯などの漢方薬や子宮の痙攣を抑える目的でブチルスコポラミンが有効であると報告されています。そのほか、出血に対する対症療法としてトラネキサム酸などの止血剤や月経自体をコントロールする目的でピルや子宮内器具 (ミレーナ®)を使用することも一般的に行われています。症状や、思春期か更年期か今後妊娠を希望されるかなどのライフステージによっても使用する薬剤や治療方針が異なってきます。

※薬物療法以外の治療法として、妊娠を考えない場合には子宮摘出術や子宮内膜焼灼術といった治療法もあります。必要と考えられる場合は専門病院への紹介も検討します。

器質性月経困難症

器質性月経困難症とは

月経困難症は月経期間中に月経に随伴して起こる病的症状のことを指し、下腹痛、腰痛、腹部膨満感、嘔気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、イライラ、下痢、憂うつの順に多く見られることが報告されていますが、必要に応じて問診、内診、エコー、画像検査などを実施した結果、子宮筋腫・腺筋症・ポリープ、子宮内膜症など明らかな原因がある場合を器質性月経困難症と言います。

器質性月経困難症の
原因

子宮筋腫・腺筋症・ポリープ、子宮内膜症などの器質的な疾患が原因です。

器質性月経困難症の
治療

機能性月経困難症と同様に対症療法としてNSAIDs、漢方薬、止血剤、ピル、子宮内器具 (ミレーナ®)などを使用しますが、症状や、思春期か更年期か今後妊娠を希望されるかなどのライフステージによっても使用する薬剤や治療方針が異なってきます。また原因疾患によって詳細が異なりますので、それぞれの項目もご参照ください。

※機能性月経困難症と合併していることもありますので、原疾患の治療により治癒を保証するものではありません。