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尿失禁・尿漏れ
(尿がすこしづつ漏れる)

尿失禁とは

尿失禁とは尿失禁とは、「尿の無意識あるいは不随意な漏れが衛生的または社会的に問題となったもの」と定義されます。つまり、患者様自身から「尿が漏れて困る」との訴えがあった時点で尿失禁と診断されます。逆に、尿漏れがあったとしても生活様式やケアの工夫によって問題なく生活できれば、社会的には排泄がコントロールできた状態と判断されます。尿失禁には、その症状から一般に①腹圧性尿失禁、②切迫性尿失禁、③混合性尿失禁に分類されます。①腹圧性尿失禁とは「労作時または運動時、もしくはくしゃみまたは咳の際に、不随意に尿が漏れるという訴え」であり、②切迫性尿失禁とは「尿意切迫感 (急に起こる、抑えられないような強い尿意で、我慢することが困難なもの)と同時にまたは尿意切迫感の直後に、不随意に尿が漏れるという訴え」のことを指します。③混合性尿失禁は①と②の症状が合わさっている状態を言います。

尿失禁の原因

尿失禁の原因

原因は泌尿器科疾患や神経因性 (脳や脊髄の疾患によるもの)のものなど様々ですが、子宮筋腫や子宮がんなどの婦人科疾患が原因で尿失禁を起こす場合があります。また、骨盤臓器脱 (子宮脱)を有する女性の44%に腹圧性尿失禁が見られるとの報告もあり、当院では婦人科疾患による尿失禁の検査・治療を実施しております。

尿失禁の検査・診断

問診、内診、エコー検査、子宮がん検査、尿検査などを必要に応じて実施します。

尿失禁の治療

尿失禁の治療

行動療法として骨盤底筋訓練の有用性が報告されています。この訓練により、尿道括約筋や肛門挙筋を鍛えることで、尿道の閉鎖圧を高め、骨盤内臓器の支持を補強します。その他、薬物療法も有効とされていますが、こういった保存的な治療により改善が認められない場合、尿失禁の手術を専門とする病院への紹介も検討します。